理屈に磨きをかけようとするのをやめよう。
人を惑わせるグルを追いかけるのをやめよう。
至福も悟りも引き寄せの至高の力も神の恩寵もすべて手に入りますよと
言い寄ってくる狡猾なマーケティング戦術の言いなりになるのをやめよう。
そんなことを信じるのはやめにしよう。
そして今起こっていることがなんであれ、それに抵抗するのをやめよう。
それだけ。
たった今、手放す。どうしても自分を守らなくちゃいけないと思い込んでいる状態はすごく不快だ。
ただ見てみよう。正直に見てみる。そしてようやく、自分から手放す。
どこを見ても出回っているのは恐ればかりだ。でもそんなものに飛びつく必要はない。
たぶんある意味では、ずっとここにある単純さと平安を見つける人がこれほど少ないのは、
恐れがあるから、そしてその恐れが強烈で原初的なものだからだと思う。
平安は努力して実現するものじゃない。ただ気づくだけだ。
ずっと平安だけがあったってこと、これが平安だってことに。
どんなにひどいことが起こってるとしても。
悲惨なこと、残酷なことを正当化しようとしてるわけじゃない。
ただそれについて真実を語るってことだ。
そうすることで、ついにはっきりと見ることができるようになる。概念のがらくたとは関係なく。
といっても、概念を消さなきゃいけないって意味じゃない。
概念を概念としてただありのままに見るというだけ。
そうすれば概念の催眠にかかることがなくなる。
『 これのこと 』 ジョーイ・ロット著 古閑博丈 訳