今月の中尾先生の講座は、まずロートレックの鑑賞から。この講座が面白いのは、前半でテーマの画家について VTS を使ってただただ絵をよく見る体験をすること。ここには知識や経験は要りません。ただただ絵を観察する、それはとても新鮮な体験です。そして後半は、先生から画家についての知識とエピソードを学んで、画家とその人生の全体像をイメージできるようになります。
この講座の「絵を新鮮に見る体験」が本当にお勧めできる点なので、ぜひ、筋金入りのアート好きの方にも、アート初心者ですとおっしゃる方にも体験していただきたいなぁと思っています。
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対話型鑑賞(VTS)と美術史がセットになったオリジナルな体験型の絵画鑑賞講座です。
美術の歴史的流れや、作品にまつわるエピソードを聞きながら、知性と感性を使って、講師、参加者と一緒に対話しながら絵画を鑑賞します。みんなで絵を話すシーンが増えたら、きっと世界は素敵になる♪
初めての参加でも大丈夫。みんなでたくさんの作品を見て、絵画を楽しみましょう!
※この講座はオンラインとリアルのハイブリッドで開催します。
オンラインでの参加はしゃべらないで参加(チャット可)になります。
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【講座の内容】
今話題の対話型鑑賞(VTS)と美術史がセットになった体験型の絵画鑑賞講座です。
講座は2部構成です。
パートI 対話型鑑賞
まず、画家の代表作1点をVTS(Visual Thinking Strategies)という対話型鑑賞メソッドで鑑賞し、作品を観察しながら鑑賞を深めます。
VTSは、ニューヨーク近代美術館(MoMA)で開発されたVTC(Visual Thinking Currriculum)をより普遍化した手法で、1枚の絵をグループの対話を通して鑑賞します。最近では、ビジネスや教育、ウェルビーイングの分野でも大変注目されています。
パートII 美術史のエピソード
次に、画家の初期から晩年まで、画風の変遷がわかる作品を美術史的な解説、写真や画家の人柄や社会的背景が分かるエピソードをたくさんご紹介しつつ、みなさんの感想をヒントにして、画家の人と作品の理解を深めます。
今回は、ロートレックの世界を鑑賞します。
南仏トゥールーズの大貴族の御曹司として生まれながら、身体的ハンディキャップのせいで、パリの夜の世界に耽溺せざるを得なかったロートレック。

17歳のロートレックが描いた《四頭立ての馬車を駆る父ロートレック伯爵》
彼はモンマルトルの歓楽街をアトリエとし、そこに生きた人々の真実の姿を、鋭い観察力と卓越したデッサン力で活写しました。

モンマルトルのアトリエで制作中のロートレック
そして、数々の油彩画の名作と画期的なポスターを残して、1901年に36歳の若さで亡くなります。まさに世紀末を駆け抜けた天才画家です。

ムーラン・ルージュのラ・グリュ
ロートレックが生きた世紀末のパリでは、人々が繁栄を謳歌し、大衆文化が栄え、モンマルトル周辺のカフェやキャバレーには、夜な夜な様々な階層の人々が集い、悲喜こもごもの人間模様を繰り広げました。

ムーラン・ルージュの舞踏会
この講座ではロートレックにまつわる世紀末の資料写真もたくさんご紹介します。
世紀末のパリへタイム・スリップしてみませんか?
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◾️11月22日(土)14時〜16時 対話型鑑賞+エピソード中心の美術史 絵画鑑賞講座「ロートレックと世紀末のパリ(入門)」
|講師|中尾陽一
|会場|プロトマニアとオンラインzoom
|参加費|5,500円(税込)/7,700円(税込テキスト付き)//オンライン聞くだけ参加 2,200円(税込)/ 4,400円(税込テキスト付き)