爽やかな空気と新緑の日々は、今!ですね。湿度がないと、心も身体も軽やかになります。
AAOでご紹介している中里浩子さんの陶芸作品は、My favorit things の一つです。

蓮の葉のような花のようなオブジェは、色も形も好き。絵画表現でいうところの質感が、独特。
中里作品は、何かに凝り固まってしまっている時、ふと、その現実が目の前からはがれて、ウフフとなります。それは現実逃避とは違うんです・・・言うなれば、間。深呼吸みたいなものかな。
もともとは、現代陶芸ギャラリーで仕事をしている頃、今は亡き川崎毅さんから「おもしろい作家ですよ」と聞いて作品に興味を持ったのだったと思います。美術作品、特に立体作品が好きなので、オブジェであり花器でもある中里作品を見た時、ピンポン!でした。彫刻とは別の存在感。それ自体が有機体のようにそこに、居ました。
それ以来、中里さんの作品をワクワクして見ています。うつわは釉薬の使い方が独特。形は使いやすいのに、遠くオブジェに繋がるフォルムです。私は、日々の暮らしの中でどちらも楽しんでいます。

器は、アートなのか? その答えは、作る人の意識や受け取る人の定義によって違うと思います。が、毎日の暮らしの視界の中に ー不思議でワクワクするものを置くー ということをお勧めしたいと思っています。
プロトマニアの講座然りですが、キャリアやスキルアップに直ぐに関係しなくても、自分自身を豊かにするものに触れる、これは徐々にではありますが、必ず自分の力になります。
人生に必要なのは、より良く、より賢そうに、より偉く、より美しく、だけではないと思うのです。
理屈では説明できない直感、発想、疑問・・・そう、例の「はて?」(笑)、という瞬間がやって来るのは、センスオブワンダーがあればこそ。
私はね、中里さんのオブジェのある部屋の中にいるとふと「・・・ではあるけれど、これで良いのだ」って思うんです。自問自答の相手をしてくれているのかもしれませんね。
中里さんのオブジェやうつわは、AAOセレクションにアップしていますので、どうぞ〜