それはまた別の、秋の風景

秋はあれこれ思い出す、と書きましたが、この季節は、空気が乾燥するので、乾燥肌の私には厳しいシーズンでもあります。乾燥肌体質だとバリアが弱いので、トラブルが次々起こるのです。

そういえば、大魔女さん(亡母) や 相棒犬ハリーの介護をしていた頃は、両手がガサガサで指はアカギレ、爪もカサカサ。手にカユカユの湿疹が絶えず、絆創膏を貼りまくって、水を使う時、お料理、掃除は手術をするお医者さんのように手袋を必ず付けていました。買い物の時、お釣りを受け取る手も恥ずかしいくらいでした。

母を見送った年の秋、手荒れはなく、指はアカギレにならず、絆創膏の出番はなし。

今年も手はスベスベ。

そういえば母は、私が母を触ると「わぁ、ガサガサ〜」とよく言っていたなぁ。・・・心の中で私は、「あなたのお世話を、し、て、い、る、か、ら、よ〜」とやさぐれていたなぁ。苦笑。

母よ、私の手は今、スベスベです。

こう言ってはなんですが、あなたのお世話を無事に終え、負荷の少ない日常のおかげです。

・・・スベスベにはなったけど、今、私の手はあなたの手にそっくりです。

ゴツゴツ骨張ってガッチリした手。ふっくら白雪姫のような手は何処。

・・・あ、母の手も私の手も、よく働いた手なのですね。手がそっくり、親子ですね。

これもまた、穏やかな秋の風景。