朝目が覚めて、窓のカーテンを開けると、青空に白い雲。秋の空がやって来ました。
ベッドの上に寝転んで、空を眺めながら朝の爽やかな空気を吸ったり吐いたりしていたら、仕事でずっと通った街のこと、馴染みの花屋さんのこと、家の中にいつも花を飾っていたこと・・・いろいろな記憶が出たり入ったり。
お花をいつも花屋さんで買って飾って欠かさないようにしていたのは、介護をしていたから、でもありました。毎日が仕事とケアに追われ、忙しく、ゆとりがない、思うようにことが進まないイライラやケアする人への心配や、これから何か起こるのかわからない不安・・・そんな毎日の自分のバランスを取るために、家の中に美しいものを飾る、花を飾る、それが必要だったのでした。
でも家人に「わざわざ花を買うのは贅沢だ」と非難されたこともありました。それでも私は花を買って、飾り、母と私の生活をカラフルで季節感のあるものにしていました。髪を伸ばして、なるべくフェミニンな服を着ていました。大人の少女趣味と称して、可愛いもや美しいものを選んで母と私の身の回りに置きました。長い髪を乾かすのは時間がかかるし、パンツにぺたんこ靴の方が楽だったかもしれません。忙しい時には効率的なことを優先したり、合理的になる人もいると思いますが、私は逆に、合理的でないこと、不合理をあえて選んで自分のバランスを取っていました。

そんな毎日だったなぁと、秋の空を眺めながら思い出しました。私たちは本来、こうやって意識的に、または無意識にバランスを取ろうとします。それがいのちの働きです。どちらかに偏りそうになったら、それを戻そうとする。そんな働きの兆し、身体の声、心の声を聴くようにしたいですね。
Be Balanced