募集*中尾流!第77回絵画鑑賞白熱講座「藤島武二」

 

プロトマニアの荒川陽子です。今日は、2020年最後の中尾流アートレクチャーのお知らせ。

中尾先生の講座で絵をめぐる対話を重ねると、最初は何も言葉が出なかったのに、いつの間にやら自分が感じたことを自分の言葉で喋っています(笑)しゃべっている・・ついしゃべりたくなります。楽しいから。そして、普段からふと絵のことを思い出したりしますよ。例えば今の季節なら、満開の椿の木を見て「クリムトの絵と似ている・・・」なんてね!

さて、では先生からのご案内文をどうぞ。

 

 12月27日(日)のプロトマニア・アート・レクチャーのご案内です。

第77回《〜これまで誰も教えてくれなかった〜『絵画鑑賞白熱講座』》

―明治ロマン主義の開花― 藤島武二

今年最後の第77回では、黒田の次に日本の近代洋画界を指導した藤島武二(1867 – 1943)をとりあげます。77で縁起がいいですね!

藤島武二は、前回鑑賞した黒田清輝と同じ鹿児島県出身で、年齢もわずかに一歳年下なだけですが、画家としての修業は全く異なります。

黒田が法律の勉強に行ったパリで絵画の道に転向したのに比べ、藤島は母方が狩野派系の絵師の家だったこともあり、幼い頃から絵の道を志しています。鹿児島中学時代から日本画を学び、1884年に上京後は川端玉章門下となり、1889年頃には松岡壽や山本芳翠のもとで油彩画の勉強を始めます。その後は、黒田がフランスから帰国して東京美術学校西洋画科を任された時に、黒田のひきで助教授に就任しています。

以後、藤島は黒田のもとで、東京美術学校、白馬会、文展を中心に日本洋画の発展に尽力することになります。1905年の第七回白馬会に出品した《天平の面影》が森鴎外らに絶賛され、第九回白馬会展には浪漫主義的かつ装飾的作風の《蝶》を出品します。その展覧会には若き青木繁の《海の幸》があり、この二作によって明治ロマン主義が見事に開花したと賞賛されます。

ここまでは順風満帆に見える藤島の画家人生ですが、このあと様々なことがおこります。そのあたりのお話は講座の中でご紹介します。

一方、彼の作品鑑賞としては、藤島が一貫して主張した「細部にとらわれずに本質をつかむこと(サンプリシテ=単純化)」と「技術にこだわらずに自己を求めよ(エスプリ=精神)」がどのように彼の作品に表現されているのかを念頭に見ていきたいと思います。

今年はコロナで世の中が一変してしまいました。この講座も春からオンライで開催になりましたが、みなさん一年間お疲れ様でした。来年も絵をしゃべりましょう!

*中尾陽一主宰 これまで誰も教えてくれなかった〜絵画鑑賞白熱講座

zoomで開催!

2020年12月27日(日)13時〜15時30分 〜(少し延長あります) 

―明治ロマン主義の開花― 藤島武二

♪今年最後の中尾流で一緒に今年を振り返りましょう〜

講義の時間は少し長めヴァージョンでお届けします。

お申し込みは、こちらからどうぞ→