第2回ビジネスパーソンのための絵画鑑賞、中尾先生と。

 

先週末は、中尾先生と二日連続アートレクチャー。中尾先生、お疲れさまでした〜♪

土曜日は「ビジネスパーソンのための美術鑑賞講座」の2回目で、年代も性別もお仕事もさまざまな方達が「絵を観ること」を共有しました。

このビジネスパーソンのための美術鑑賞講座では、対話型鑑賞というのをするのですが、中尾先生がご自身のブログで、対話型鑑賞(Visual Thinking Strategies*VTS)について、それがどんなものなのか、それをベースにした中尾流の対話と鑑賞について、ていねいに書いていらっしゃるのでぜひご一読ください。こちらからどうぞ→

 

一枚の絵をみんなで見て、これはどんな場面だと思いますか? (何が起きていますか?)という質問で自由に気づいたことを言葉にしていきます。

一枚の絵を見る。ひとまずその絵についての情報は与えられません。そこに描かれていることだけをじっと見て、参加者がどんどん発見して発言していきます。すると、一人で見た時には気づかなかった絵の細部にスポットが当たる。複数の目が見るからです。一人で観ている時って、意外と大雑把にしか見ていないんです。でもみんなで見ると、他の人の発言でもう一度絵を見直したり、繰り返し絵と向き合うので、かなり多くのことに気づくことができます。

先生は、それをブログの中で、

現状ではビジネスの話題でVTSが取り上げられることが多く、一般的にはVTSがすごく新鮮な鑑賞法に思えると思います。実際、VTSに則って作品を見ると、より長く作品を見ていられるし、より多くのことに気づきます。これは、本当にVTSの画期的なところだと思います。

と書いていました。

こんな風に絵を観ることって、思いの外自由な感じがして楽しいものです。大人になると知識があるし、思考が働くし、常識というフレームも手伝って、もっともらしく大人らしく作品を解釈してしまうけれど、この対話型鑑賞のスタートは、子供のようにただ観て、感じたことや空想を言葉にすることを楽しめると思います。とっても自由で自然に笑顔!

あ、そんな子供の遊びみたいな?って思わないでくださいね〜

いえいえ、中尾先生の対話型鑑賞では最後には知的情報も加えられますよ。

 

私の経験では、知的情報はできる限り多く提供することが望ましいと思います。その知的情報は自分のアート鑑賞にどう取り入れるか、あるいは取り入れないかは、取捨選択は当然のことながらそれぞれの鑑賞者の判断になります。そうしながら、それぞれの鑑賞者が自分にとってのアート鑑賞を形成して行きます。

それまでファシリテーターに徹してきた進行役は知的情報提供者にとどまって高みの見物をするのではなく、次には一鑑賞者となって鑑賞者の対話のサークルにはいっていきます。そして、単なる情報提供者としてではなく鑑賞者としての発言も積極的に行います。そうすることによって、鑑賞者同士の対話型鑑賞がさらなる上昇気流を生み、昂揚感いっぱいの新しい次元でのコミュニケーション型鑑賞が生まれます。

こうした大人の対話型鑑賞であれば、アート鑑賞のあとになんだか狐につままれたようなフラストレーションやモヤモヤ感が残ることはありません。

みなさんも、大人の対話型鑑賞の昂揚感を感じて見ませんか?

というところが、中尾先生だからこそ、なんです。

美術ってね〜本当にいろいろな楽しみ方、接し方、捉え方があると思います。一枚の絵との出会いが思い出の中で忘れられない場面だったり、人生の救いになったりすることがあります。

大人になった私たちは、芸術に関する知識を大切にし味わいながら、絵をじっくり観ることで子どもの頃から変わらない自分の中の自分(感性)と再会してちょっとホッとしながら、外側の誰とも比べず、何の制約もなく、自身の日々の暮らしを豊かにしていけたらいいんじゃないかなと思います。

中尾先生の講座は、ビジネスにも日々の暮らしにも、そんな糸口、手がかりになるんじゃないかなと思っています。

次回のビジネスパーソンのための絵画鑑賞講座は、

 

7月27日(土) 13時から15時30分(ティータイム休憩あり)開催

前半:対話型鑑賞 後半:フォーヴの画家たち

 

お申し込みは、こちらからどうぞ→