今日の東京は、驚きの寒さでしたね〜あの暑い夏はもう忘れちゃいましたね。着る服がありません。
さてさて、9月の中尾先生アートレクチャーは、レンブラントについて見て行きました。
今回は少人数だったので、先生といろいろおしゃべりもできました。
この中尾先生講座、もう50回以上毎月開催してきました。
50回という数字、改めて考えるとすごいことです。
来てくださる方達も、先生のエネルギーと愛も、継続できたこともすごい。
最近は、有名なカルチャーセンターの講座だってそれほど人が集まらないし、続かないのに、都会の寺子屋、嬉しい限りです。感謝感謝。
それは、中尾先生のお話がとにかく面白いから。
そして参加者の方たちが、まずは楽しんで下さっているから。
*目を閉じて何をイメージしているのか、シャッターチャンスが悪いのか(笑)
みなさんが先生とのおしゃべりの中でおっしゃっていたのは、
・自分が好きな絵だけではなく、スルーしていた画家はなぜ良いとされるのか?ということを見るチャンスになって、広がった。(ご自身の見方、世界、捉え方などが広がったんですね〜)
・先生のお話は、美術史にとどまらずにアートビジネスや企画裏話から保険の話まで奥行きと深さがあって、次は何が出てくるのかまだまだそれを見たいし聞きたい。(同感!)
・先生に「どうですか?」と意見を促されるのは、最初はドキドキしていたけれど、先生からの一方向ではなく対話ができる講座は見たことがない。(それが先生と私の目指すところ♡)
・先生の感想も声も率直でそのままだから、すっと入っていくる。(先生のお人柄ですね〜)
・参加者一人ずつの意見がすごく面白い。こんな風に感じるのか、こんな見方をするのかと驚くし、感心するし、何より自分のものの見方が固まらずに刺激される。(一人一人が違う見方をしているのを知ることってオモシロイんですよね〜)
などなど、でした。
みなさんを促す中尾先生のリードはいつも素晴らしくて、最初はドキドキでも、感じたこと、思っていることを自然に口にできる雰囲気があるのです。話してみると、自分でも思いがけなく素晴らしいことを言っていたり(笑)、思っていたことがうまく伝えられなかったり、言おうと思っていたことと違うことを話していたりして、それがまた発見だったりします。
先生は、みなさんの意見を聞いて「ほ〜!それは目からウロコでした〜」なんてことも素直に(笑)おっしゃる。やはり中尾先生のこういう豊かな好奇心と柔軟性が、中尾流の雰囲気を魅力的にしているのだと思います。だから初めて独りで参加しても、始まってしばらくしたらリラックスして、どんどん引き込まれるし発言できちゃうと思います。
さて、レンブラントは「レンブラント光線」という光の使い方が抜群で、それが絵をドラマティックにしているのですね。(後から知ったのですが、よく雲の合間から光がサーっと降りるいわゆる天使の梯子のことも、レンブラント光線と言ったりしているみたいです。神秘的な荘厳さを感じさせるのかも)
レンブラントといえば「夜警」。
でも正式なタイトルは「夜警」ではなかったり、この場面は夜ではなく実は昼だったりと、ただ美術館で絵だけを観ていたら知り得ない、様々な要素があります。
レンブラントはエッチングもすごかったらしい。
ここにも光のシャワーが描かれていて、スポットが当たっています。
レンブラントの絵は、よく見ると絵の細部までが丁寧に描かれていて、どこを取り出して観ても、そこに観るべきものが描かれています。
「細部を描いているのに、絵がうるさくないのが巨匠の凄さ」
と中尾先生。
有名で観たことがある絵でも、画家の育ちから階級、当時の社会の様子、画材、現在に至るまでに作品が辿ったドラマなどなど、絵そのものだけでなく周辺情報を交えながら中心へと作品に迫っていくと本当に面白い。鑑賞の仕方(見方)が変わるし、何より作品が身近になって自分の中に残ります。
中尾先生は、絵を見る時の最初のポイントをさりげなく教えてくれる。そこからスタートして全貌に向かって広がってゆく中尾流は、やっぱり「これまで誰も教えてくれなかった」絵画との付き合い方なのだなぁと、改めて感じました。
次回10月は、
2018年10月28日(日)13時から15時30分
『フランス・ハルスとオランダ絵画』
です。
フランス・ハルスって、オランダ印象派の画家ですって。
どんな作品、画家なのか? ぜひご一緒に!