2月の中尾流絵画鑑賞入門講座は、ゴッホのこの絵「夜のカフェテラス」から始まりました。
初めて参加して下さった方達が、今もアルルにあるこのカフェに実際に行っていらしたそうで、アルルという街、カフェや夜の街の雰囲気などのお話をして下さり、あらためてリアルにゴッホの存在を感じることが出来ました。
ゴッホは、弟テオとの手紙のやり取りが知られています。とにかく沢山の手紙を書いた手紙魔だそうです。自分の制作についても細かに書き送っており、一見ザザザっと熱く勢いで描いているようですが、冷静で構図がしっかり計算されていることがわかっています。先生からは「造形的に思索している」と。それなのにあんな熱い画風になるなんて!静かなるパッション(カッコいい〜〜、先生は「かなり暑苦しい人だったと思う」って言っていましたけど笑)
ゴッホとゴーギャンの関係、画商の弟テオのサポート、日本の浮世絵に憧れていたことなどなど、ゴッホは絵だけでなくその人と人生が話し足りないほど盛りだくさんです。ゴッホ大好きとおっしゃる方が多くて嬉しかった(私もその一人!)。あんなに早く逝ってしまわなければ、実はもっと売れっ子画家になっていたかも〜、だそうですよ♪
そして後半は若冲。
若冲は1月に引き続き2回目。30代の作品は、本来の日本画の特色である空間の広がりがあるけれど、40代になると、細かく描き込んだ密度は日本画から離れて、当時の現代美術ですよね。弟子を持たなかった若冲ですからその流派は後に存在しませんが、誰も真似できなかったのかもしれません。手法もジャンルを超えて斬新な試みを加える異端児?でも絵には動植物への愛とユーモアが感じられ、お寺に寄進するために描いた「動植綵絵」にだって若冲ならではの自由で熱い世界を作っています。
今回は、初参加の方たちの意見と常連参加者の意見が対話のように広がって、いつもにも増して中尾流は白熱して豊かでした。感じたことを言葉にするって、当り前のようですがいざやってみると最初はうまく表現できなかったりします。そこを中尾先生が絶妙にキャッチして、発言者のことばを引き出して行く。中尾流は全員が主役です。
こちらはプロの画家 菊池理さんをお迎えしてライブ美術講座です。参加費は2000円。中尾先生ってどんな人?という方、プロトマニアのアートレクチャーってどんな感じ?という方、そしてもちろん、菊地理さんのイッキ描きを見てみた〜いという方、ぜひぜひご参加くださいね。お申し込み、こちらからお待ちしております→