11月最後の日曜日、中尾陽一先生の《〜これまで誰も教えてくれなかった〜「絵画観賞白熱講座」》第100回目を開催しました。
コロナ禍が始まって以来、オンラインで開催していますが、100回目はプロトマニアからのリアル参加もしていただいて、ハイブリッドでやってみました。
最初に1時間ほど、中尾先生にインタビューするかたちで普段は聞けない先生のアート人生、アートとの関わり方や体験、国際美術展裏話からおすすめの美術館まで大いに語っていただきました。
このインタビューは、先生には内緒で事前に皆さんから先生に聞きたいことを大募集!して行いました。たとえば、
肖像画を描いてもらうとしたらどの画家がいいですか?
収蔵作品というポイントではなく訪れて楽しいおすすめの美術館はどこですか?
アートと漫画の違いは何だと思いますか?
・・・などの楽しい質問いろいろ。先生はノリノリで応えてくださり、PC画面を見ているとみなさん笑顔でリラックスした雰囲気いっぱい。100回目のスタートが大いに盛り上がりました。
中尾流が他の美術観賞講座と違うところは、まずはその絵を見てどう感じるか?が一番初めに大切にされるところ。知識や読み解きよりも「まずはどう感じるか?から始めよう」です。
絵をわかろうとすると、美術史的知識や理解するための方法など、あるにはありますが、中尾先生はそれよりも「その絵と対話する」ことの大切さを何度も語っていらっしゃいました。
その後、11月のテーマ「マグダラのマリア」を題材にした作品を見て、先生の美術史的知識を加えながら、参加者全員で思い思いに語り合いました。マグダラのマリアは、多くの芸術家が題材にしています。たとえば、

ティツィアーノ、フラ・アンジェリコ、カラヴァッジョ、ジェンティレスキ、ラ・トゥール、サンズ、セザンヌ、彫刻ではドナテッロやロダン・・・。

「マグダラのマリア」をこんなにバラエティに富んだ画家や彫刻家の作品で一気に見ることって、なかなかできませんが、これができるのが中尾先生の白熱講座です。
先生がいつもおっしゃる「とにかく絵をたくさん見る」こと。それを先生が提供してくださるので、この講座で体験し、普段でも知らず知らず絵を見る機会がふえていく、そのことで自然と見る目が養われているのだと改めて感じました。
絵をわからなくちゃ・・・と、つい展覧会で絵よりも解説を読むことに必死になることがあるかもしれません。でも中尾流で絵を見ていくと、たくさん見て感じて言葉に発しているうちに、絵を見る目と感性が育まれていきます。
とはいえこの講座で目が養われることは、素敵なオマケ♪ 。なぜならその前に中尾先生が伝えていることは、アートの楽しさ、絵を見て喋る楽しさだからです。
目を養うのは何より「アートって楽しいから」。
それを先生が一番知っているのだなと思います。
中尾さんは、本当に素敵な先生!と100回目を終えてつくづく思ったのでした。

★12月の中尾先生、絵画観賞白熱講座は、12月25日(日) オンライン開催です。