
そろそろ東京は、街全体が桜色になる頃です。
桜色、桃色、、薄紅色、ピンク・・・可愛いですよね〜。ピンク色は、しあわせな気分になれる色。
しかしわたくし、子どもの頃にピンク色の服を着せてもらった記憶はありません。晩年の母を「大魔女さん」と裏で呼んでいただけあって、私の母はちょっと変わったお母さんでした。
今でも忘れられない出来事は、幼稚園の時に母が作ったお人形。家族が子どものために指人形を作るというミッションが先生から出された時のことです。なにせ幼稚園生ですからね、イメージではお母さんは、女の子にはかわいいお姫様とかクマちゃんのお人形を作ってくれそうな気がします。
でも私の大魔女さんは、その名の通り、魔法使いのオバアサンの人形を作って持たせてくれました。魔法使いの女の子でもなく童話に出てくるやさしい魔女でもなく、怖いオバアサンの魔法使い。しかも着ている服は魔女だけに地味な色合い。かわいいピンク色とは程遠い、モスグリーンと茶色の服。子ども心はハッキリと、
「こんなのいやだ!!!」
と思いました(たぶん、半ベソですよね笑)
小学生の時の記憶にも、ピンク色のかわいらしいお洋服はありません。自分で断固として選んだランドセルが、その頃は珍しかったピンク色だったけど。

その後の人生、たぶん40代半ばまでは、ピンク色には見向きもしませんでしたが、不惑の後半、大人の少女趣味に目覚めました。それ以来、私は素直にピンク色、大好き。美しいもの、かわいらしいものは誰だって好きだけど、私にとっては、自分の本当の好き嫌いを自分に許せるようになったシンボルとも言えるかもしれません。
自分が「好き」っていうただそれだけのことなのですが、どんなことでも自分の好きか嫌いかを最初に丁寧に確かめて大切にすると、その後がどうであってもそれほど気にならなくて、自身がゴキゲンさんでいられるかもしれないなって思います。
