11月の中尾先生白熱講座は、川瀬巴水(かわせはすい)、大正昭和に活躍した日本の浮世絵師、版画家です。現在、新宿のSONPO美術館で展覧会も開催中。
中尾先生の解説と、参加者の皆さんが感じたこと、見つけたことを対話しながら、画家の生涯を知り、その作品について話しましょう。時代背景や美術史的な位置もわかるので、理解が深くなり印象が定着すると思います・
初めて参加する方も、まったく問題なく参加できるのが中尾先生講座の自由でリラックスしたところ。絵のことをしらなくても構いません。引っ込み思案さんも大丈夫、みんなで話すうちにどんどん言いたいことが出てくるかもしれません。それでは先生からのご案内文をご紹介しますね〜

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「昭和の広重」川瀬巴水と新版画
今年3月の南薫造の講座(第80回)の中で、彼の木版画を鑑賞する際に、明治の終わりから昭和にかけて勃興した《新版画》と《創作版画》という二つの近代版画の流れをご説明しました。南薫造が行ったのは創作版画の方でしたね。
両者の違いは、新版画が浮世絵と同じように絵師、彫師、摺師の分業制で、全体のアートディレクションは版元が行ったのに対し、創作版画は画家による自画、自刻、自摺で、一人の画家が作品を最後まで仕上げるというものでした。
南薫造に続いて、第81回で鑑賞した吉田博はこの新版画の流れから出てきたスターです。ただし、吉田博は新版画を離れ、画家自身が高度で伝統的な版画技術を習得した上で、アートディレクションを行うという独自のものでした。
一方、純粋な新版画の分業体制の中でスターとなったのが、「昭和の広重」と呼ばれた川瀬巴水です。おりしも、この川瀬巴水の展覧会が現在東京のSOMPO美術館で開催中です。
次回の講座では、川瀬巴水の作品を中心に、美人画を手がけ「大正の歌麿」と称された橋口五葉らを含めた多様な新版画の世界を堪能しましょう!
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2021年11月28日(日)13時〜15時30分 オンライン開催
中尾陽一主宰 第89回これまで誰も教えてくれなかった絵画鑑賞『「昭和の広重」川瀬巴水と新版画』
お申し込みは、こちらから→