
今月も中尾先生の絵画鑑賞白熱講座が終わり、明日はもう10月です。
このところ、この講座では日本の洋画家たちを取り上げてきましたが、今月はちょっとマニアックといえばマニアックなおふたり〜小出楢重(こいで ならしげ)と萬 鉄五郎(よろず てつごろう)でした。
この講座では、画家の作品を人生通して全体的に見てから、まず先生から参加者に「どの作品が気になりますか?」「どんな印象? 好き?それとも嫌い?」と、シンプルに感想を尋ねられます。
それに対して参加者は直感で答えれば良いので、知識があるなし関係なく自由に自分が感じたことを話し、先生から作品や時代背景、画材や人間関係まで、さまざまな補足説明が加えられます。でも知識を増やすというよりあくまでも、絵と画家についてわいわいしゃべる寺子屋白熱教室です。
今月のふたりの画家は、明治生まれ、大正から昭和初期にかけて活躍した人たち。今見てもモダンでおしゃれな色使いや絵の題材に、今生きていたらどんな作品を描いただろうかと想像が膨らみました。
参加者の皆さんの発言を聴くたびに、自分が注目していなかった絵の中のモチーフ、色、様子、そして思っていなかった見方などに出会いました。

一人で絵を見ていたら、自分の目が見たいところだけしか見ないし、考え方や感じ方も自分だけで完結してしまいます。けれど、こうしてみんなで見てしゃべってみると、ひとつの作品、一人の画家のいろいろな要素にあちこちからスポットがあたるから隅々まで絵を鑑賞できます。なにより気持ち良いのは、自分の頭や感覚が広がって柔軟になる実感。違う視点、違う考えに遭遇して、凝り固まったところが素直にほぐれてなんだかいい気分。
中尾先生がみんなの発言をとても上手に引き出してくださるし、ちょっとおかしいかな?と思うことを言っても逆に感心してくださったりするから、安心して自分の感じたことをありのまま話せます。そんな中尾流白熱講座です。
来月は、只今上野で開催中の「ゴッホ展」、これ自体についてしゃべろうという企画。詳細は近日お知らせしますね!ぜひ一度参加してみてください。
中尾陽一先生の
は、
10月24日(日)13:00〜15:30 ZOOMで開催します。