中尾流の素敵なところとは

 

プロトマニアの荒川陽子です。11月が終わろうとしていますね〜早い早い。しばらくジャーナルを書いていませんでしたが、プロトマニアはボチボチとコロナスタイルで進んでおります。

先日は、中尾先生の「これまで誰も教えてくれなかった〜絵画鑑賞白熱講座」をオンラインで開催しました。

11月は、日本の西洋絵画の父と称される黒田清輝でした。

 

この絵は、教科書でもおなじみ「湖畔」。みなさんも見たことがあるでしょう?でも黒田清輝がどんな画家なのかは、あまり知らないかもしれません。私もそうでした。

オンライン講座では、先生が黒田清輝の絵をいろいろ見せてくださりながら、画家の画業と人生を順に追っていきます。そして最後に全貌が見えて来て、それが意外だったり、なるほど納得だったりします。

中尾先生の講座の良いところは、いつも書いていますが、食わず嫌いが治るところです。

先入観があって、興味がなかったり、目を向けなかった画家について改めて知ることで、違う側面が見え、おかしな思い込みが解けたりします。そうすると、一つ知っていることが増えて、壁が崩れてちょっと先の風景が見えて世界が広がります。

私たちは、大人になって知識や情報が増えれば増えるほど、うっかり先入観のままものを見たり、それなら既に知っている〜なんて、つもりになっているんですよね。

そんな時、中尾先生の言葉や知識に触れると、自分の頑なさが揺さぶられて自然と素直に新しい扉を開くことができるのです。

私も今回、黒田清輝のイメージがずいぶん変わりました。なんとなく権威的で美術界の黒幕ドンみたいな黒田清輝が、美術を愛し、才能に溢れ、近代日本美術教育のために貢献した大人物へ。

日本の西洋美術って、おもしろい!

・・・というわけで、2020年最後の中尾流も日本の西洋画家、藤島武二です。詳細は近日お知らせしますね〜

天平の面影 1902年 アーティゾン美術館蔵