今朝は久しぶりの青空で、やっぱり青空っていいわね〜なんて思っていたら、午後から雪が降りそうな空になりました。2月は冷た〜い。みなさんのお家のあたりはいかがですか?
さて、今月の中尾陽一先生の
は、「フォーヴ、もう一人の抒情詩人 ラウル・デュフィ」です。
先生のご案内文が届きましたよ〜
私ね、売れない画商若者時代に、デュフィの色や軽やかさが好きだけど、甘くてふわふわしていて、これでいいの〜??って思ったことがあります。芸術は哲学があって硬派であるべ〜し!という青臭い「〜であるベキ」の「若気の至り」ですね。
今回の先生のご案内文を読んで、なるほどデュフィの魅了はそういうことかと思いました。本物の軽やかさとは、やはり支えとなる土台が盤石なのだ。
「デッサンをしない日はありません」というデュフィの言葉。求道者的な描くことへの態度。
デッサンは剣道の素振りみたいなものですね。シンプルこそ難しく、奥深く、力強く真摯で揺るぎない。
・・・ワタシ、そんなことをしみじみ感じる大人になったのね(笑)
ぜひ中尾先生講座、ご一緒に。
第57回《〜これまで誰も教えてくれなかった〜『絵画鑑賞白熱講座』》
フォーヴ もう一人抒情詩人、ラウル・デュフィ
第56回《フォーヴの抒情詩人 マルケ」》の様子が下記プロトマニアのHPにて紹介されています。よろしければご覧ください。
2019.1.30 マルケ〜中尾先生と
マルケとデュフィはともにフォーヴの画家に数えられますが、マティスやドラン、ヴラマンクといったフォーヴ本流の画家に比べると傍流あつかいされがちです。確かに、彼らのフォーヴ時代の絵は、フォーヴの特徴である強烈な色彩、奔放な筆致、極端なデフォルメという要素が中庸化され、穏やかな画面になっています。彼らが「優しい野獣派」と言われるのもわかる気がします。
そんなことから、マルケやデュフィを「プティ・メートル」(小さな巨匠)と評する人もいます(そりゃあマティスに比べれば誰だって「プティ・メートル」になってしまいますよね)。しかし、見方を変えれば、フォーヴの洗礼を受けたあとに、マルケもデュフィもそれを糧として、イズムに踊らされることなく、落ち着いた詩情あふれる独自の絵画世界を築きあげたとも言えます。
前回は、ハーフトーンの色調で一見穏やかなマルケの作品群が、実は高度なデッサン力に裏打ちされた、意外に硬質な彼の精神の表出でもあることを鑑賞しました。
デュフィもすぐれたデッサン家で、利き腕の右手ではあまりに筆が走りすぎるので、しばしば左手で描いたというほどです。マルケは一生を通じてタブロー(額絵)の制作だけにいそしみましたが、デュフィは、タブローだけでなく、テキスタイルデザイン、陶器の絵付、壁画の制作と幅広い画業を展開しました。彼がパリ万国博覧会のパビリオン「電気館」のために描いた「電気の精」は縦10メートル横60メートルにもおよぶ巨大なもので、世界最大の絵画とも言われています。
明るく透明感のある色彩と軽妙なリズム感のある線描が心地よい音楽を感じさせるデュフィの絵画世界は、人を癒す「肘掛け椅子のような絵」を目指したマティスと同じ方向を目指していました。デュフィのこの幸福な絵画世界は「デッサンしない日はありません」と自ら語った求道者的な作画態度に支えられていたようです。次回はデュフィにおけるデッサンを糸口にデュフィ絵画の奥行きを味わいたいと思います。
30年、あるいはバラ色の人生》 1931年 パリ市近代美術館
*知性、感性、見る力、言葉にする力を磨く
フォーヴ、もう一人の抒情詩人 ラウル・デュフィ
2019年2月24日(日) 13時〜15時30分
お申し込みは、こちらからどうぞ→