ゆっくりゆっくり

 

先日、海外で暮らす友が里帰りしてきたので、久しぶりに会いました。お互いに見た目はちょびっと(♪)オバさんになっていますが、ちっとも変わらないねと笑いました。

彼女と私は、若い頃にとある広告会社でほんの数ヶ月一緒に仕事をした仲なのですが、その頃はあと一人、やはり今は外国暮らしの友と3人組で、仕事が性に合わないね〜東京はなんでもセカセカしていていやよね〜トレンドってくだらないよね〜とか言いながらトレンドを作る会社で仕事をして、3人で街ウォッチング行ってきますなんて言っては午後の仕事を軽くサボったり、夜は横浜中華街に繰り出したりして、若者らしくばかばかしく思い切り遊んで、夢見て、お互いを賞賛しあって(笑)おりました。

そんな友も私も、喋り方がすごくゆっくりで食べるテンポも遅かったのですが、私はいつの間にか仕事の時は人並みの速さで喋り、早食い!もできるようになりました。

それでも久しぶりの目の前の古い友は、あの頃と同じようにゆっくり話すので、その話し方を聞いてなんだかすごくほっとしました。そしていつの間にか私もあの頃のようにゆっくりしゃべっていました。

 

色々な人生のストーリーの中で、表側に見えていることは変わることもあるけれど、きっと性分みたいなものは変わらないんだろうなぁ。若い頃は、なりたい自分を目標にしたり、そうありたいイメージを生きたり演じたりしますが、子どもの頃の性分や性質はそのままで、そして、それはそのままでちっとも問題はない。むしろ人ごとのようでちょっと愛おしかったりもする。そう思えるのは歳を重ねたからかもしれませんね。

時々、大人の顔を見ながらその人がそのまま一瞬ヒュルル〜と小さくなって子どものその人が見えると、こっそりクスッと笑ってしまいます。

何ごとか人間相手のことでムッとしたり、カチンと来たら、その人を頭の中で小さくして子どもにしてみると、怒るエネルギーはあっという間に雲散霧消しちゃうかも。

焦らず慌てず、急ぐ時は急いで、ゆっくりゆっくり行きましょう。