週末、住んでいる町の駅前にお買い物に行ったら、向こうの方から懐かしい顔が近づいて来ました。幼稚園の頃から習っていたバレエの先生です。
私のバレエの先生はちょっと変わっていて、コンクールに出るバレリーナを育てるようなクラシックバレエ教室ではありませんでした。発表会には、先生がお話を作って創作バレエを振付けたり、小さなオーケストラの生演奏で私たちを踊らせてくれたり(近所にあった桐朋学園の学生さんたちのオケだったと思いますが)、古典だけでなくストラヴィンスキーの兵士の物語りやベートヴェンの英雄で踊ったこともありました。すごく自由でした。
その先生は、小さい私の憧れの人でした。先生が側に来るといつもいい匂いがして、きれいで華やかで。だから先生に会いたくて休まずバレエの練習に通いました。
久しぶりに会った先生はもうオバアサンです。でも、目にはアイラインをぐぐっと入れて、ピンクの口紅に爪もマニュキュアを塗って、ちょっとヨロヨロ歩いているけれど花のような笑顔は相変わらず。しばらく立ち話をして、ぎゅっとハグし合ってサヨナラしました。
先生から習ったのは、芸術に触れることのワクワクした感覚、舞台に立つ楽しさや緊張感、お稽古のがんばり方、諦めないこと、コツコツ努力すること、年齢を超えてお友だちと仲良くし、自分のことだけでなく思いやりを持つこと、周りへの配慮、そして何よりも踊りが楽しいということ。
「巧くなるよりも、まず踊りを楽しみなさい」
と先生はいつも教えてくれたなぁ。
楽しむこと、好きなこと。
これが一番、これは基本。今、自分がやっていることも、やろうとする時に迷っていても、最後はいつもこれを確認します。
好きなことがわからない〜とよく言いますよね。天啓を受ける人もいるかもしれませんが、導入が憧れでもなんとな〜くでも何でも良くて、ただ続けているうちに、あら、これけっこう好きなんだわと気づくことの方が多いのかもしれませんね。子どもの頃のように手を動かし足を動かし口を動かしているうちに、ふと、あぁ楽しい!、わぁ好きだ!が、ポッと浮かぶ。
幼稚園児のままの心は、最強!
やっぱりバレエをやられえていたんですね。普段の所作から、「この方はバレエの素養がある」ってわかりましたよ。いいですよねー。何かと美しいんだよねー、上手く言えないけど・・・
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コメント、ありがとうございます〜♪ 照れちゃうなぁ(笑)バレエは長くやった割に、全然上手になれなかったけど、何でも楽しむ精神は育まれたかもしれません。おっちょこちょいは直らないけど!
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