中尾陽一先生、4月は『ボナールとナビ派』!

ナビ派中尾流

プロトマニアのアートレクチャー、中尾先生から次回のご案内が届きました。

先生は忙しい中、いつもこうして次回の内容を丁寧にテキストにして送ってくださるのです。運営者としてはありがたい限りです〜♡

4月のテーマ、ナビ派は幸運にもただいま丸の内の三菱一号館美術館で展覧会開催中。生の題材、実物の作品を見てレクチャーに臨むもよし、中尾流のアプローチでナビ派がどんなものかを知ってから、展覧会に行くもよし。フランスはオルセー美術館からやって来た作品の数々を、これまで誰も教えてくれなかった角度から楽しんで下さいね! お待ちしています。

 

アートは楽し♪ Love Art !

 

 

 

ボナール「庭の女性たち」 1890-91年

 

♪〜♪〜♪

第36回《〜これまで誰も教えてくれなかった〜『絵画鑑賞入門講座』》

 

ボナールとナビ派

 

毎月1回開催のアート・レクチャーですが、次回はついに36回目になります。ということはまるまる3年やってきたわけですね。私としても大変感慨深いものがあります。そして3年前の初回から参加されて、この3年間皆勤賞に近い方が何人もいらっしゃいます。ほんとうにありがたく思います。今後、皆様とともに、ますます面白く刺激的な講座にして行きたいと決意を新たにしております。

前回の《シャセリオー》の講座内容が、プロトマニアのHPにライブ感たっぷりに楽しく紹介されています。よろしければ、ご高覧下さい。

 

https://protomania3.wordpress.com/2017/03/28/シャセリオー!〜中尾陽一先生の絵画鑑賞入門講/

 

さて、記念すべき第36回は《ボナールとナビ派》をとりあげます。

折しも、東京丸の内の三菱一号館美術館では《オルセーのナビ派展》が開催中です。ところで、この展覧会は『本邦初のナビ派展』だそうです。私はナビ派展というのは過去何度も開催されていたように思っていましたが、初回だったとは!!!

そう言えば、私の中でナビ派の展覧会として記憶に残っているのは、『ゴーギャンとナビ派の仲間たち』とか『ゴーギャンとル・プルデュの画家たち展』とか『ゴーギャンとポン=タヴァン派展』だったような・・・要するにゴーギャンを冠にした展覧会でした。納得です!やっぱりゴーギャンはインパクトが強くて訴求力がありますものね。実際、今回のナビ派展でも展覧会の冒頭を飾るのはゴーギャンの有名な《黄色いキリスト》です。

では、私がなぜ今回のレクチャータイトルを《ゴーギャンとナビ派》ではなく、《ボナールとナビ派》にしたか?それは、《ゴーギャンとナビ派》ではどうしても個性の強い巨星ゴーギャンが主役になって、ナビ派がすっ飛んでしまうからです。ナビの始まりはゴーギャンにあったかもしれませんが、ナビ派を理解するにはゴーギャンの軛を取っ払った方がいいと考えたわけです。とは言え、《ナビ派》だけでは作品のイメージがわきにくいのでナビ派の中で最もナビらしく最もポピュラーなボナールを強調した次第です。

ナビ派を鑑賞する際のキーワードにアンチーム(仏語、intime:親密感のある)という言葉がよく使われます。ナビ派の絵の主題は家族やありふれた日常の情景など身近なものが多く、画面からも何ともいえない親近感が漂ってきます。これを形容して「アンチームな」と言いますが、この穏やかなアンチームな雰囲気の中に、平面性だとか装飾性だとかの絵画の革新性が微妙に織り込まれているのがナビ派の特徴です。

このナビ派の穏やかな革新性を実感していただくのが次回《ボナールとナビ派》の目標です。みなさん、ふるってご参加ください!

 

※ この講座は絵の知識を競うものではありません。絵を見る力を養うための講座です。

※ いわゆる美術史の流れを知らなくても、その場で向き合った絵をどう見るか、

そしてそれをどう自分の言葉にするかを「わいわいがやがや」の寺子屋スタイル

で学びます。 お気軽にご参加ください。

 

マイヨール「女性の横顔」 1896年

 

*美術のことを知っていても知らなくても楽しい!〜

中尾陽一主宰 これまで誰も教えてくれなかった〜絵画鑑賞入門講座

第36回 ボナールとナビ派

4月23日(日)13時から15時30分

お申し込みはこちらから→