今日の空は少し重たくて、空気はもわぁっと湿気ていて、暑い。
森の中の池の向こうに住んでいる陶芸家から、ハガキが届きました。
柿渋の匂いは不正を嫌い、山百合のかおりは人を誘う。
雨の匂いは沈黙を保ち、珈琲のかおりはおもうひとをおもう。
これらのにおいが部屋の空間に混在しているのは七月。
この梅雨が明けたら、青い青い空がいっぱいにひろがっているがよい。
ものをつくる人たちは、あまりにもデリケートな狂気ゆえ、生きることに誠実。
だから好きだ。
美は見ることができるし、快は触ることができる。
喜びや痛みは味わうことや感じることができる。
優しさを聴くこともできるし、記憶を嗅ぐこともできる。
それができる人間は wonderful で fantabulous 。
だから大好きで同時に大嫌い。
でも、真理はそれとは全く違う。
参照点はないから。
だけど人間は優しくってずるくて少しバカで可愛くて、大好きだ。