中尾さんの絵画鑑賞入門講座は、25回続いています。
毎月、人が集まることって、なかなか大変なことなのに、
継続して来て下さる方が多いのです。
それだけ中尾流が面白くて、魅力的ということだと思っています。
講座の間、私は離れたところで講義を聴いたり写真を撮ったりしていますが、
中尾流の空気が最初の頃とは格段に違うので、うれしい。
皆さんにとっての美術がとても身近なものになっていて、
講座の時間だけでなく、それぞれ普段の生活の中で楽しんでいらっしゃる。
それが、雰囲気から、実際の言葉やメッセージからわかります。
先日の講座の後、感想を頂きました。
普段、このブログにはあまりみなさんの感想を載せませんが、
そのメールをちょこっとここにご紹介します。
先日の中尾先生の講座ではお世話になり、有難うございます。今回は半分寝に参加したような状態で、すみません。でも、パステルに実際に触れることが出来、長年の「パステルって何?」の疑問が一気に解消され、それだけでも参加した甲斐がありました。パステル画は、実はものすごい技術の上に成り立った絵画と言うのがよく分かりました。来月のフェルメールも楽しみにしています。
今週月曜日から木曜日まで、23:30過ぎ頃から、NHK ラジオ「ラジオ深夜便」で、元お笑い芸人でアートテラーのトニーさんがアートの楽しみ方について10分程度語っています。
初回は聞き逃してしまいましたが、昨日の回では「アートは一緒に見る」でした。一人よりは二人、二人よりは三人、四人、15名ぐらいまではOK 、そして出来れば何かに秀でている人(歴史オタク、鳥博士、主婦等など)がいると、感想を言い合う際に全く別な見方が出来るとのことでした。しかもアートの感想はその人の本質が出るとのこと。
プロトマニアの講座も正しくそうですね。
(この日のお題は「ロココ絵画」で、驚きの巧いパステル画を見たのです。中尾先生が画材のパステルを持って来て下さり、実際に触ったり、描いてみたり、「パステルってこんなもの体験」をさせて頂きました。)
とても正直なご感想(笑)と、素敵な情報をありがとうございます。
寝てもイィ〜ンです! (ちゃんと起こして差し上げます!)
感想を下さった方は、お仕事が忙しくてとても疲れていたにもかかわらず、
頑張って来てくれました。ありがとうございます。
そうなんです。
感想にはその人が現れているし、変化も現れています。
そして対話は、違う意見はそれとして真摯に聞きながら、
では自分はどう思うのか?ということを自分で確認していくことができます。
人の意見を聴けるということは、多面的にそのものを見るチャンスですね。
中尾さん自身が自由で謙虚な姿勢で皆さんと対話をするので、
大人の寺子屋はとても正直なまま意見が飛び交い、発見に充ち満ちています。
みなさん、ご自分の感覚に前よりも信頼が生まれて来ているんじゃないかしら。
私たちはつい情報や人の評価を頼みにして、知らず知らずのうちに、
さも自分が考えたり、感じているように錯覚してしまいますが、
もっとずっとシンプルにいつも問いかけたいのは、
自分がどう感じているか?
ということ。
究極のところ、独善だっていいのですが、
自分が感じている感覚を、クリアにしておけるか、
柔軟に揺すって拡げて固まらせないか、
いかに自分を放って見ることができるか、
それがアートと向き合う時のおもしろみなのではないかと、
中尾流を通して感じています。
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*中尾陽一 これまで誰も教えてくれなかった〜絵画鑑賞入門講座
6月26日(日) 13時〜